第3回意見交換会は、復興庁の挨拶で始まり、令和8年1月27日(火)、「新しい東北」官民連携推進協議会 令和7年度 福島県意見交換会(第3回)が福島復興局にて開催された。今年度最後の意見交換会となる本会では、第2期復興・創生期間(令和3年度~令和7年度)の取り組みを総括し、令和8年度から始まる第3期復興・創生期間の方向性について、出席者間で活発な意見交換が交わされた。
復興庁は「新しい東北」復興・創生の星顕彰事業について、今年度募集を行い顕彰式も実施した旨報告。広く普及促進への協力を呼びかけた。
福島大学からは毎年恒例の首都圏向けパネル展「帰れない家、帰還困難区域の今」の開催や、福島大学の学生が大熊町を舞台に津波で被災した方々の伝承活動を語り継ぐ取り組みを含めた「熊小がある。これまでも、これからも。」の展示について報告。
ふくしま連携復興センターからは1月6日に岩手・宮城・福島の3県合同で開催されたシンポジウム「災害時の子どもの心のケア」について報告。震災から14年が経過し、当時子どもだった世代が親となり、震災の心理的影響を抱えながら子育てに向き合う現状について、専門家と現場の声から発信した。
福島県からは神田外語大学との包括連携協定の一環として、学生が被災地を巡り取材内容を日本語と英語の新聞にまとめる取り組みを紹介。海外への情報発信も意識していることや、広野町のバナナを使ったビール開発など、様々な連携事業が進んでいることを報告した。
今年度の主要事業である「ふるさと愛プロジェクト2025 未来への架け橋」では、全国の大学生18名が3つのコースに分かれ、10月11日から13日まで福島県を訪問。東日本大震災・原子力災害伝承館での語り部との交流や、「福島県で活躍する女性からふるさと愛について探求」、「福島県で自分らしく生きる地元回帰について探求」、「福島県への未来に投資地元での生業について探求」をテーマに取材活動を行ったことを報告。
参加学生からは、「震災から15年経っても復興は現在進行形であること」「ふるさと愛は生まれ育った場所だけでなく、様々な形で形成されること」といった声が聞かれ、若い世代が現地に足を運ぶことの重要性が再認識された。また、複数回の参加学生もいることから、取り組みの継続性と成熟度が感じられる一方で、情報発信の強化や新規参加学生への導入部分の工夫、成果の定量的・定性的な評価の必要性も課題として挙げられた。
12月20日に石川県金沢市で開催された「東北3県・石川県合同セミナー」では、岩手県、宮城県、福島県、石川県の大学の先生方による講演と学生によるトークセッションが行われた。参加者からは、石川県の事例から多くの学びを得たことや、学生たちの発表から「思い続けること、関わり続けること、積極的に飛び込むこと」といった大切なキーワードを得たという感想が寄せられた。
第3期復興・創生期間に向けては、以下の方向性が意見された。
・テーマは、「ふるさと愛」を継続しつつ、福島の「学びの地、挑戦の地」としての側面を強調し、未来志向のコンセプトを盛り込む。
・情報発信の強化が課題として挙げられ、YouTubeやInstagramなどのSNSを積極的に活用し、海外の県人会との連携を通じて世界への情報発信を目指す。参加学生には、それぞれの学校や地元での情報発信を促す。
・取り組み内容について、伝統や歴史、文化に触れる機会を設け、「イノベーション・コースト構想」や「F-REI」など、チャレンジする人々の姿に触れる機会を設ける。また、地域防災の視点を取り入れ、3.11の際に地域防災に貢献した神社や住民にスポットを当て、学生と住民が共に新しい「言い伝え」を考える活動を検討する。
・来年度も学生実行委員会形式での運営を検討し、学生の主体的な関与を促す。
復興庁からは、予算の制約や運営体制の変更が示されましたが、参加者からはこれまでの取り組みで培われた関係性を維持し、継続的に活動していくことへの強い意欲が示された。
【議事概要】
「新しい東北」官民連携推進協議会 令和7年度 福島県意見交換会(第3回)議事概要
【資料】※公開可能な資料のみ掲載しております
■事務局 提出資料
● 資料1 令和7年度福島県意見交換会(第3回)事務局資料
■復興庁 提出資料
● 資料2【復興庁】「新しい東北」復興創生の星顕彰
■他副代表団体からの提出資料
● 資料3―1【福島大学】パネル展「福島『帰れない』家」チラシ
● 資料3―2【福島大学】伝承館展示チラシ(熊小展示)
● 資料4【ふくしま連携復興センター】3県合同シンポジウム